青空バスケ―2nd―

「大和のことは何となく分かったけど……栞奈は?」

「……え?」

「栞奈は何でそんなに元気ないんだ?」


あたしは………。

……………………。


「……マネージャーって何なのかなって……ちょっと考えてた」

「え……?」

「あたし……選手じゃないから。
ただのマネージャーだから………選手の気持ちなんて何も分からなくて。
大和がスランプになって落ち込んでるときも……よく分からなかった」


……バスケなんてそんなにしたことないから。

スランプなんて……分かるわけもなくて。


「……何か言おうと思った。
でも……何も言えなくて。
……一人にしてって言われた」

「栞奈………」

「こんな時……他の部員とかだったら、何か気の利いたこと言えたのかもしれないけど……。
……やっぱり、選手とマネージャーの差は大きかったみたい」


プレーをするかしないか。

それが……とても大きな差。


「……所詮、雑用係だったんだよ。
……分かってた。
そんなこと……分かってたのに……」


何で……こんなに胸が苦しいんだろう。

どうして……。
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