青空バスケ―2nd―
栞奈は俺にボールを差し出していた腕を静かに下ろした。
「……怖いの?」
「は?」
「怖いんでしょ。
ボールが入らないことが」
「んなことあるわけっ……」
「じゃあ、どうしてやってみないの?」
っ………………。
「……後で一人で練習するからいいんだよ」
「そうやって……いつも弱い自分を隠そうとする……」
「え……?」
「そうやって隠すから……みんな余計に心配しちゃうんじゃん」
「……こんなのカッコ悪いだけだろ」
「カッコ悪くてもいいじゃん!!」
体育館に栞奈の声が響いた……。
栞奈はじっと俺の目を見つめる。
「カッコ悪くても……大和は大和だよ。
あたし達のキャプテンは……大和しかいないんだよ……」
俺を見つめる栞奈の目が……だんだん潤んでくる。
「……一人で全部背負い込まないで。
カッコ悪くても……全部隠さないで……」
栞奈……。