青空バスケ―2nd―
「それに……スランプだって別にカッコ悪くないよ。
大和は一生懸命頑張ってるって……知ってるから。
みんな……大和のことカッコ悪いなんて思ってないよ」
「………………」
「一番カッコ悪いのは……そうやって全部隠しちゃうことだよ。
大和は……いつも一人で抱え込むから。
あの時だって……そうだよ。
結局耐えきれなくて……部活来なくなっちゃったじゃん」
あの時……。
多分、栞奈が言ってるのは……中三の春のこと。
「あの時も……今も……。
あたし……ずっと見てきたから。
……だから、一つだけ言える」
栞奈は涙が溜まった瞳でじっと俺を見上げた。
「……大和は一人じゃないよ」
っ…………。
……俺は思わず栞奈を抱きしめた。
ギュッと……力強く。