青空バスケ―2nd―
久しぶりに抱きしめた栞奈は俺よりずっと小さくて華奢で俺が力を入れれば簡単に潰れてしまいそうだけど……でも、しっかりとそこにいた。
今……俺の腕の中にいた。
「………そばにいて」
栞奈の耳元で出した声は……自分が思っていたよりもずっと弱々しかった。
「……いるよ。
大和がまた楽しくバスケができるようになるまで……ずっとそばにいるから。
いくらウザがられても……離れないから。
だって………」
栞奈が俺の胸から顔を上げて……優しく微笑んだ。
「……約束したでしょ?
一番そばで応援してる……って」
……俺の脳裏によみがえったのは……小学生の時の遠い思い出。
『一番近くで応援してるからね!』
今と変わらない……あの時の栞奈の笑顔。
『一緒に行こうな!
インターハイ!』
『うん!約束だよ!』
『約束!』
無邪気で幼い俺達がかわした約束。