青空バスケ―2nd―
……あの頃から俺は頑張ってきたんだ。
どうしてもあの舞台に立ちたくて。
あそこでプレーがしたくて。
ずっと俺のそばにいてくれた栞奈に……あの景色を見せたくて。
……どこかで焦ってた。
今年が……最後だから。
俺の……俺達の夢が叶えられるラストチャンスだから。
……周りなんて見えてなかった。
自分一人で突っ走って……自滅した。
そんな自分を誰かに見られるのが嫌で……必死に隠した。
そして……一番大切なものを傷つけた。
「……栞奈……ごめん」
何か俺……いろいろ間違ってた。
ハル兄や栞奈に言われて気付いた……。
……だけど、今なら素直に言えるよ。
そばにいすぎて、今まで言葉になんてしたことなかったけど……
……今なら言える。
「……ありがとう」