青空バスケ―2nd―
中に入ると、ハル君がソファに座っていた。
そしてもう一人……。
「何でアイツが……」
「海里君?」
ハル君の向かい側に座っていた海里君。
結婚式の時にはなかったけど、耳にはいくつかピアスがついていた。
「あ、大和さんに栞奈さん」
「二人揃って、どうした?」
海里君のことを聞きにハル君のところに来たのに、まさか本人がいるなんて……。
「あー……いや……ちょっと用があったんだけど……ハル兄に聞く必要はなくなったわ」
そう言いながら大和は海里君の方を見た。
大和の顔はなぜか楽しげだった。
「ちょうどよかったな、海里。
本人が来て」
「え、ちょっ……ハル兄ちゃん?」
ハル君は立ち上がると、ズボンのポケットにケータイとお財布と鍵を入れ始めた。