青空バスケ―2nd―

「そういや、ハル兄にバスケ教えてもらったんだって?」

「はい!
俺が小一の時に初めてハル兄ちゃんに会って。
それまでは全然バスケに興味なんてなかったんですけど、バスケカッコイイ!って思ったんです!」


まぁ、ハル兄自身がカッコイイからな。

それでバスケなんかしてると、余計カッコよく見えるんだよな。


「本当はもっとハル兄ちゃんに教えてもらいたかったけど……俺、小二の春にフランスに行くことになっちゃって……」


あ……そうか。

お父さんの仕事の都合でパリにいたんだっけ。


「俺は小さかったから親父についていかなきゃいけなかったんだけど……姉ちゃんはここに残ってもよかったんですよね」

「え?」

「友達も……ハル兄ちゃんもここにいたから親父は絶対姉ちゃんは日本に残るって思ってたらしいっす。
だけど、姉ちゃんはパリに行くことを選んだ……」

「…………………」

「俺……その時、俺のせいだって思ったんですよ。
ウチ……父子家庭で姉ちゃんがずっと俺の
母親代わりだったんです。
だから、姉ちゃんが日本に残らなかったのは……小さくて手がかかった俺のせいなんじゃないかって」


海里……。
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