青空バスケ―2nd―
「姉ちゃんは違うって言ったけど、俺はそうとしか思えなくて……。
……だから、俺……決めたんです」
海里はまっすぐ俺の目を見た。
「まだ俺には姉ちゃんに今まで世話してもらった分の恩返しはできないけど……。
……バスケを通して俺の成長した姿を見せようって。
それが今の俺にできる最大のお礼だと思うから」
……ちょっと泣きそうになった。
七海さんと海里の姉弟の絆に。
海里は本当に七海さんのことを大切に思っている。
自分を育ててくれた七海さんを……。
バスケを通して成長した姿を見せる……か。
「……喜ぶと思うよ、七海さん」
俺がそう言うと……海里は嬉しそうに笑った。