青空バスケ―2nd―
高一も高二も……
あたし達の夏は決勝戦という舞台で途絶えた。
だから、今年は……。
「……栞奈」
「ん?」
「本当はこんなこと言いたくねぇけど……。
……ここから先はいつ俺の引退試合になるか分かんないから……だから、よく見てろよ。
……全部」
……大和の覚悟。
そんなこと言われなくても……いつも見てるよ。
全部……大和の雄姿を。
「……分かった」
……全部、見てるから。
だから……安心してプレーしてきて。
……すると、突然ケータイのバイブ音が聞こえてきた。
大和はポケットからケータイを取り出し、画面を見て微笑む。
「蓮から。
至急近くのファミレスに集合だって。
懐かしい人達が来てるらしい」
「懐かしい人達?」