ぬくもりをもう一度
片想いの行方
午後は正直、

仕事どころではなかった。


ずっと俺の心は浮ついていて、

もしかしたら無意識に

にやついていたかもしれない。


でも、ここの職場の人間は

変に干渉したりしないので、

それが俺にとっては好都合だった。


いつもはなんだかんだ

ちょっかいを出してくる

隣の席の野々原が、

午後はやけに静かだったのが

少し引っかかるけれど。


どうにかそつなく仕事をこなし

退社時間を迎えた。


パソコンをシャットアウトして

カバンを手にすると、

同僚や上司にとりあえずの挨拶をして

部屋を出る。





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