先輩とあたし。

輝先輩の次は西村先輩だった。

『西村先輩がんばってくださーぃ…』

どんどん応援する声が小さくなるあたし。

まだ真帆たちには、あたしが亮太くんを好きなこと言ってない。

だから西村先輩が好きなフリをしている。

真帆たちにはなかなか言いづらくて…。

西村先輩のときみたいに、亮太くんが近くを通るたびに「愛ちゃんっ」っていうお知らせがくることを避けたかったから。

亮太くんにひかれちゃったらどうしよう…、

そう思ってしまう。

亮太くんには本気だから……。

本気だからこそ、第三者に壊されたくない。

できればこのまま真帆たちには知らせずに、自分の力で亮太くんとつきあいたいな…って思っていた。

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