先輩とあたし。

亮太くんの部屋は少し物が散らかっていて、男子の部屋だなぁ…って思った。

亮太くんは2人がけのソファで座りながらテレビを見ていた。

あたしはどこに座っていいかわからず、ソファの前にあるこたつの近くで突っ立っていた。

「こっち座ればー?」

ニヤっとしながら亮太くんはポンポンとソファを叩きながら言った。

うぅ……。

絶対からかわれてる。

男子の部屋は初めてじゃないけど、男子と2人きりは初めてなのっ!!

って心の中で弁解をしながらソファに、亮太くんの隣に座った。

バックはあたしの足元の横に置いて、

『あ、本持ってきたよ』

本が入っている紙袋を亮太くんに渡した。

「お、さんきゅー」

亮太くんは紙袋をソファの隣に置いて、またテレビを見た。

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