先輩とあたし。
あたしの隣は眞希。後ろに凪瑠、凪瑠の隣は真帆。あたしの前に佐波、佐波の隣に羅那。
見事に固まってるでしょ?
最初は眞希と話していたけど、眞希が寝たためあたしは本を読んでいた。
「脳は0.1秒で恋をする」っていう本。
図書室でたまたま見つけて真帆に爆笑されながら借りてみた。
あたしは周りの声が聞こえなくなるぐらい本を読むのに没頭していた。
本を読んでいて、あたしはやっぱり…亮太くんが好きなのかなって思った。
“「どうして自分はこの人のことを好きなんだろう……」そんなことに想いを馳せているときこそが、恋愛で最も楽しい時期かもしれません”
“恋愛をするとどうしてときめくのか。
「どんな恋愛でも、絶対にうまくいくという保証がないからこそ胸がときめく」”
“うまくいくかどうかなんてわからないところが恋愛なのです。
だからこそ、人は恋をするとドキドキと胸が高なり、喜びと同じくらい不安で胸が締め付けられるのです”
“恋愛とは「失敗する可能性があるからこそ、胸がときめく」という理屈になります”
本にはこう書かれてあった。
正直、びっくりした。