先輩とあたし。
消灯時間になって、しばらくすると寝息が聞こえてきた。
あたしは寝ることができなかった。
いつもは寝るときにはすぐに寝れるんだけどなぁ。
あたしが寝れないのは、きっと亮太くんのせい。
亮太くんと会えないから、嫉妬もしないし傷つかずに済むのに…。
だけど会えないと余計に亮太くんのことを考えちゃう。
会いたくないのに、会いたい。
傷つくってわかってるのに、会いたい。
苦しくてつらいだけなのに、会いたい。
嫉妬するだけなのに、会いたい。
今のあたしは亮太くんのことで頭がいっぱい。
『ぐすっ……っ……』
鼻をすする音が部屋に響く。
やば、ロッジの枕が濡れちゃう……。
あたしは涙を手で拭いたけど、止まらないし。