先輩とあたし。
「俺、就職するから」
『へぇ…。そうなんだ』
「愛李は?どこ行くとかきまってる?」
『うーん。商業とかかなぁ』
「あー。商業ねぇ」
『あんまり行きたくないんだけどね』
「なんで?」
『だってつまんなさそうなんだもん』
資格とかとれるから将来てきにはいいんだけど、高校生活にはとてもつまらなさそう。
「商業は女子ばっかだよな」
『うん』
そこもつまんないとこの1つ。
女子ばっかりだと友達関係とかドロドロしてそうじゃん。
「あー、寒い」
『カイロ、いる?』
「まじ?ありがと」
そう言ってあたしは左のポケットからカイロを取り出し、亮太くんにあげた。
亮太くんはもらったカイロを首にあてていた。
そうやってカイロを首にあてるのが温かいらしい。