先輩とあたし。
. 高校生の先輩
月曜日、憂鬱な気分で授業を受けて、今は掃除の時間。
佐波と一緒にほうきを持っているけど、しゃべってばかり。
だけど、ふいに佐波があたしにこう言った。
「ねぇ、愛李はちゃんに告白しないの?」
『いつかはするかもねー』
「ふーん。だけどさ、高校生になったら会えないんじゃないの?」
『会えるでしょー。今の時代、ケータイってすばらしいものがあるじゃん』
「そうだけど。高校生と中学生って正直、予定とかあわなさそうじゃない?」
『…………』
あたしはなにも言えないでいた。
佐波はさらに続ける。
「それにちゃんは部活がんばるって言ってるんでしょ?だったらもっと会う時間とか限られてくるし、会いたいって思っても会えないんじゃないの?」