先輩とあたし。
卒業を祝えないのに、どんな気持ちで卒業を祝う会に参加したらいいの。
だけどそんなことを考えているうちに時間はどんどん過ぎてしまうもので、
いつのまにか本番5分前となっていた。
あたしは体育館の上にあるスポットの近くに立って下を見下ろしている。
あたしは今日はスポットをやらないといけない。
まぁ、じっと座ってるよりかはマシか。なんて。
あと、3分前。
あと、1分前。
時計が1時30分を指したら、司会者の人の声が聞こえた。
「卒業生入場」
ぱっと体育館は暗くなった。
そしてスポットはステージの真ん中にアーチがあるところを当てる。