先輩とあたし。

顔もぐしゃぐしゃ。

だけどそれはあたしだけではなくて、隣の子も前にいる人たちも涙を拭いている仕草が見えた。

亮太くん。

亮太くんと出会ってからの1年は素晴らしいものでした。

1年はあっという間に過ぎて、だけど、もっともっと…。

亮太くんとこの学校で過ごしたかった。

あたしは亮太くんを追いかけて、追いかけて、

ずっと見てきました。

亮太くんが葉月を見ていても、ずっと見てきました。

だけど追いかけるのも、今日で最後。

あたしがそう思ったら、歌が終わって、在校生は起立した。

さよなら友よの前奏が聴こえてきた。

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