先輩とあたし。
さよなら友よの2番は3年生だけが歌っていて、あたしはその歌声を目を閉じて聴いていた。
相変わらず涙は流れ続けていて、亮太くんの顔が浮かんでいた。
亮太くんが前、メールをし始めたぐらいかな?
メールであたしのこと「2年の中で1番かわいい」って言ってくれたんだよ。
覚えてる?
あたしは、小さな子供みたいにはしゃいで喜んだんだよ。
それにメアドを通してもらった男友達からは、
「亮太先輩、愛李のこと狙ってるよ」
って言われたんだ。
すごく、すごく嬉しくて。
夜も眠れないほどに喜んだんだ。
亮太くんとの思い出は、いくらでも思い出せる。
思い出にしてしまうのは悲しいけれど。
あたし記憶力悪いから、すぐに忘れちゃうのに。
亮太くんのことだけは、一生忘れられない。