先輩とあたし。

連絡をいれてから、昇降口から校門前まで3年生が通る花道を作るために外に出た。

花道を作って少し経ったころ、吹奏楽部の音をはじめとして、

3年生が親と一緒に続々ときた。

1組からきているからもうすぐ亮太くんもくるかな?

って思っていると、亮太くんが見えた。

うわ。やばい。

いつにも増して、かっこいいかも。

亮太くんがあたしの前を通り過ぎる前に、

『亮太くん!!おめでと!!』

あたしはそう言っていた。

亮太くんはあたしを見て、ニコッて笑って

「ありがとー」

っていった。

きっと、これが亮太くんとの最後の会話で、亮太くんを見るのも最後。

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