先輩とあたし。
「んーと、俺は愛李かな。愛李は?」
さらっと言ってしまった真鍋先輩。
あたしの気になってる人のなかに真鍋先輩入っているから、真鍋先輩でいいよね…?
『あたしは…、真鍋先輩です…』
なんでかな、気になってる人と両想いなのに悲しいのは。
ただあたしは逃げてるだけなんじゃないかな。
あたしは自分の気持ちにわかってしまう前に、蓋をした。
「そっか。じゃあつきあおっか」
『はい…』
「じゃあもう遅いから帰る?」
『はい…』
「じゃあ、ばいばい」
『あ、はい』
あたしがそう言った瞬間に真鍋先輩はあたしの右腕をつかんで、だんだんとあたしの顔に真鍋先輩の顔が近付いてきて…。
ちゅ----------。