ダイヤモンドの誘惑
「さあ、行こう」

「エ?私も‥?」

「当たり前だ。愛斗から聞いてるだろ?

今日のモデルはかすみだ」


「でも・・・」

躊躇する私に、

蓮は微笑むと、

おでこにキスを落とした。

・・・

そっと上を向いた私に…

・・・

「少しの間だけだ・・・

発表会さえ終われば、

ここから抜け出す・・・」


「・・・」

そんなに優しい笑顔をされると、

言うことを聞くしかなさそうだ。

・・・

たくさんの見物人や、

報道・取材関係者・・・

・・・

その人たちの前に、立った私と蓮。

・・・

蓮は慣れてるせいか、

顔色一つ変えない。
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