ダイヤモンドの誘惑
・・・

私の心は、ズタズタだった。

・・・

でも、負けるわけにはいかない。

・・・

蓮の為にしたこと。

何を言われようが、

毅然とした態度をとらなくては…

・・・

そんな事が続いたある日。

・・・

店長室に呼び出しを受けた。

・・・

「失礼します・・・

御用とはなんでしょうか?」


私の言葉に、

優しく微笑んだ幸美さんは、

何を言うでもなく、

目の前まで来ると、

ギュ~ッと私を抱きしめた。

・・・

「・・幸・・美、さん?」

驚いて固まった私に、

幸美さんは小さな声で囁いた。



「私はいつでもかすみちゃんの味方・・・

だから、逆境に負けないで・・・

泣きたいときは、いつでも

この胸を貸すから」
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