ダイヤモンドの誘惑
「…どう?少しはスッキリした?」

私を座らせ、

優しく微笑んだ幸美さん。

・・・

私は涙を拭って、

頷いて見せた。

・・・

「すみません・・・

ご迷惑おかけして」

私の言葉に幸美さんは笑った。

・・・

「何言ってるのよ?

私はかすみちゃんの味方だって言ったでしょ?

ここの社員も、

かすみちゃんに陰口を言ってるけど、

それは私が何とかしてあげるから、

ずっとここにいて頂戴ね?」


「・・・どうして」


「・・え?」

「どうして幸美さんは

そんなに私に優しくしてくれるんですか?」



…蓮を傷つけたって言うのに。


「フフ・・私はかすみちゃんが大好きだから。

確かに弟をフッたけど、

それは愛があるからこそ・・・

いつか、また、蓮と一緒になれるその時まで、

私が面倒見ないとね?」
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