ダイヤモンドの誘惑
・・・

すべてを打ち明けられたオレは、

言葉を失った。

・・・

「もう少ししたら、

ジュエリー界の会社が集まって、

新作発表会があるっていうのに、

まだ、デザインすら考えてないんですって?

愛斗が色々と大変な思いをしてる・・・

あんた一人のせいで、

苦しんでる人たちがたくさんいることを、

いい加減わかりなさい。

このまま放置してたら、ジュエリー界から、

追放されかねないわよ?」


・・・・



オレは拳を握りしめた。


・・・・


情けない。


・・・・

今までのオレはどうした?

どんな逆境にも負けたことなどない。

愛する者たちが苦しんでいると言うのに、

いつまでも、こんなにウジウジしていては

何も始まらない。
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