ダイヤモンドの誘惑
「私は・・・」

「待て」

「・・・」

・・・

しばらくして、

話しはじめようとしたかすみを、

黙らせた。

・・・

「返事は今すぐはいらない。

・・・

発表会の日に、

答えを聞かせてくれ・・・

・・・

それまで時間はまだあるから・・・

よく考えてほしい」



「・・・でも、

これは受け取れない」

かすみは箱を突き返した。


「それは、ただのプレゼントだ…

そんなに重く受け取ってもらわなくていい」


オレは箱をかすみに持たせ、

両手で優しく包んだ。

かすみは困惑の表情をしていた。
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