ダイヤモンドの誘惑
「オレがもし、

会社の社長だとしたら、

かすみはどうする?」

・・・

オレの質問に、

かすみは笑った。

・・・

「冗談が過ぎますね?

そんなに偉い人が、私なんか、

相手にしないでしょう?

まぁ・・しいていうなら。

『気にしない』かな?」


「気にしない?」


「ええ。

驚くけど、社長だからって、

地位だけの話しでしょう?

私は地位や名誉より、

その人の本質が、よければいい。

あなたが社長で、

社長風を吹かすような人だったら、

私はすぐに縁を切ります。

お金にも興味ないし」

そう言った彼女の目は、

本気だった。
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