ダイヤモンドの誘惑
でも、

私は玄関から先には、

絶対に入ろうとしなかった。

・・・

「何を怒っている?」

蓮の問いかけに、

私は笑顔で答えた。

・・・

「何も怒ってない。

蓮の勘違いですよ」

「何か言いたそうな顔してる」

・・・

私はスッと

鍵を差し出し、

無理やり蓮に握らせた。

・・・

「もう、ここには来ませんから。

サヨナラ」

・・・

唖然とする蓮をしり目に、

私は部屋を出ていった。
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