優しい手
『やだぁ!悠哉ぁ!死ん
じゃやだよぉー!!』


あたしは泣きながら必
死に悠哉に呼び掛けた…


でも、


悠哉は起きなかった…


しばらくして…

救急車に連れていか
れた悠哉…


連れていかれた時…


一回だけ意識が戻って…

苦しいはずなのに、

優しいその手で…
あたしの涙をそっと
拭ってくれたんだ…




さっきまで他愛のない
ふざけた会話してたの
が嘘みたいだった…



せっかく悠哉が力を
振り絞って、涙をぬぐ
ってくれたのに…

次々とあたしの頬を
涙が伝っていったー…


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