優しい手

りなは泣き続けた…



花梨も親も悠哉の親も
みんなで泣いてた…



毎日毎日…



あれから、悠哉はかろ
うじて助かった…


でも…


意識が戻らなくて…



あたしのせいだって、
自分をせめてた…


そしたら…



花梨が泣きながら、


「悠哉君はりなを守る
ためにはねられたの。
これは悠哉君が決めた
ことだよ？悠哉君はそ
れほどりなを大事にし
てたの…まだ死んだわ
けじゃないんだから…
意識が戻ることを祈ろ？」

って…



ありがとう…
花梨ー…


涙が溢れてきて…
花梨はそっと拭って
頭撫でてなぐさめて
くれた…




思い出す…

悠哉の優しい手…


頭撫でてくれて
なぐさめてくれて
涙拭ってくれて…


あたしのために背中
押してくれた…


あの優しい手…



ねぇ動いて？

ぁたし泣いてるょ？

いつもみたいに…
涙…

そっと拭ってよ…


今日も学校帰りに病院
によって、悠哉の手を
握りながら話かけてる
あたし…