携帯小説な恋したい
南Side

私たちは、難波の経緯をモニターごしに見ていた。


『やりすぎだよ……幹…』
奈緒は私をチラッと見ながら言った。


難波は、家政婦さんを抱きしめたりしている……
やだ…………
私を抱きしめて手で違う人を抱きしめないで……
難波…………



『難波………グスン』


やだ…泣きたくない……
ウザイ女になりたくない…

『大丈夫だよ、南。』


奈緒はそう言うと、モニターを切り、私を抱きしめた。


奈緒…………
ありがとう………


『グスン………にゃお』

奈緒って言ったかったけど泣いてて言えなかった。


ごめんね?奈緒……
本当は、絶対の方が優衣がいなくて辛いはずなのに…

ギチャ。
車の扉が開いた。


『お前らなんで抱き合ってるの?』


『幹は、馬鹿だよ……。あそこまでしろなんて誰も言ってないだろ?南も見てるのに……』


奈緒が言った。


『何言ってんの?あっ!!だ、抱きしめたのは、龍真が!!』


難波が今までにないくらいキョドッてる。

クスクス。
私は、涙目なのに笑っていた。



『何笑ってんの?ってか、奈緒、南離してよ!!』


そういうと奈緒は手を離した。



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