春 雷
「ありがとう」


私の方を向いた先輩が右手を差し出した


ドキドキしながら私は先輩の手を握った


ガッチリとした大きな温かい手


小さな私の手はすっぽりと包まれた


「俺が卒業したあとも、サッカー部のこと応援してくれる?」


「はい。
ちゃんと応援します」


「俺もサッカー続けるつもりだから、もし良かったら試合観に来てな」


「いいんですか?」


「もちろん」


「必ず観に行きます!!」

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