春 雷
駄菓子屋の店の軒先にビニールで出来た庇(ひさし)がある
雨をしのぐには十分だった
「ツイテないなぁ」
私は恨めしく空を見上げた
雨脚は一秒ごとに勢いを増してきた
その雨の中、こちらに向かって走ってくる人がいた
頭の上に鞄をのせ前かがみで近づくと、そのまま私がいる駄菓子屋に駆け込んできた
男性の顔を見て私は思わずハッと息をのんだ
その人は私の大好きな田島先輩だった
雨をしのぐには十分だった
「ツイテないなぁ」
私は恨めしく空を見上げた
雨脚は一秒ごとに勢いを増してきた
その雨の中、こちらに向かって走ってくる人がいた
頭の上に鞄をのせ前かがみで近づくと、そのまま私がいる駄菓子屋に駆け込んできた
男性の顔を見て私は思わずハッと息をのんだ
その人は私の大好きな田島先輩だった