今すぐ好きって伝えたい!
拓也君は私の腕を強引につかんで、教室のドアを開けた。

一気にクラス中の視線が集まる。

「高柳拓也、藤生愛花と付き合ってまーす♪
というわけで、男子諸君!とらないよーに!」

そういって、わたしを軽く抱きしめる。

「拓也君!やめてって!」

小さい声で言った後、拓也君の腕の中から脱出する。

ざわっ

一瞬のざわめきの後、ノリのいい男子から

「拓也ー!さっすがー♪」
「ひゅーひゅーっ!」
「いちゃついてんじゃねーよ!」

という声が飛んでくる。

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