最後のletter                  ~天国からの手紙~


  「茄優帰って
   もうここに来ないで

   顔も見たくない」


  そう言いながら俯く捺希を

  俺は抱きしめた


 「離して!

  近寄らないで!」


 そう言って俺の腕の中で暴れる捺希を

  さっきよりもきつく抱きしめた


 「捺希
  素直になりな」

  そう言い残して


  藍子さんたちは病室を出た


  「捺希

   俺は今でもお前が好きだ」

  「・・・」

  「だからもう一度

  やり直してくんねー?」


  「私記憶を無くしていくんだよ??

 
   いつか茄優の事もわかんなくなるんだよ??」


  「いいよ
   それでも

   何度だって俺の名前を教えてやるよ」
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