最後のletter ~天国からの手紙~
何て言う咲来
でもすごく辛いだろうな
「さて!どっか行こうぜ!
今日は久しぶりの3人なんだし!」
俺はこの場の空気を変えようと
そう言った
「うん」
2人は声を揃えてそう言った
2人は少しぎこちない
捺希はずっと俺の服の袖をつかんでいる
そして俺たちは
近くのファミレスに入った
適当に注文して席に着いた
席に着くなり
すごい沈黙だ
その時
「ねぇー」
咲来が口を開いた
「捺希」
「何?」
「どーして急に別れを言ったの?
どーして?」
「・・・」
「私には言えない?」
「捺希」
俺はそっと捺希の手を握った
大丈夫だそう伝えたくて
目を見て頷いた
「私は・・・
脳に腫瘍が見つかって
肝臓にもまた腫瘍が再発した
脳に腫瘍があるってことは
私は咲来や茄優のことを忘れる
ううん。みんなのことを忘れてしまう」