最後のletter                  ~天国からの手紙~


 そう言う私は小刻みに震えていた

 
 そんな私を茄優はギュっと手を握り絞めてくれた


 「私はさ死ぬときはね

 みんなにーありがとうーって笑顔を見せてから死にたいの

 でも今回の手術で失敗したら

 私悔いしか残らない

 だからさっき手術は受けないって言って

 ここまで走って来ちゃったの」


 そう言って茄優の手をギュっと握った

 それに対して茄優も握り返してくれた


 それから少しの沈黙に

 茄優が口を開いた

 「なぁ 捺希

 その手術受けてくれないか?

 捺希の気持ちはわかる

 怖いのも俺も一緒だ

 だけどもし 腫瘍がなくなるって言う

 少しの可能性を信じてみてくれないか??

 言ってただろ?

 由音のぶんも精一杯生きるって

 だったら良くなるって言う少しの可能性を信じてみようぜ??」


 
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