青空バスケ―番外編―
「頼む!
土日の二日間だけでいいから!」
そうタケに頼まれたのは昨日のこと。
二日間家を空けるから、ペットを預かってほしいと言われた。
「でも、俺ペットとか飼ったことないし……」
「大丈夫。
エサをあげて、可愛がってくれるだけでいいから!」
何度も手を合わせてお願いされたら、さすがに断れなかった。
まぁ、二日間だけならいいかなって。
犬とか飼ってみたかったし。
「メロ」
名前を呼ぶと、寄ってくる。
……可愛い。
メロを抱っこしながらソファに座って、明日からのことを考える。
土曜日……明日は祝日で会社が休みだからいいとして。
日曜日の午前中、監督に臨時コーチ頼まれてたんだよなぁ……。
その間メロを放置していくのは……心配だ。
まさか学校に連れていくわけにもいかないし……。
……誰かに見ててもらうか。
誰がいいだろう……。
その時、メロが俺の顔を見上げるようにしてこっちを見た。
この表情……どこかで………。
……あ、そうだ。
俺の頭の中に一人の人物が浮かんだ。