青空バスケ―番外編―
「……はぁ」
部活の時間、あたしはため息をつきながらある一点を見つめていた。
真剣にバスケットボールを操る大和。
大和はあの後、何事もなかったかのように戻ってきた。
絶対告白されてたはずなのに……。
……でも、あたしは何も聞くことができずにただ時間だけが過ぎていく。
「何大和の方ばっか見てんだ?」
「南雲先輩……」
あたしの様子を不審に思った南雲先輩が話しかけてくれた。
「……先輩」
「ん?」
「……先輩はいくつチョコ貰ったんですか?」
「数えきれないぐらい」
「全部食べれるんですか?」
「無理だな」
先輩と話しながらあたしはまたため息をつく。
「……バスケやってる人ってやっぱりモテるんですかね」
あたしのその言葉を聞いて、先輩は何かを悟ったようにゆっくりとあたしに目を向けた。