青空バスケ―番外編―
「……と、いうわけで」
「……うん。それで?」
「頼む、栞奈!
明日の午前中だけメロのこと見ててほしいんだ!」
チワワといったら栞奈しかいない。
……うん、メロとそっくりだ。
「つーか、午前中だけなら犬だけでも平気じゃね?」
大和が煎餅を頬張りながら言った。
「そうなんだけどさ……何か、人の犬だと心配じゃん」
「あぁ……確かに」
土曜日。
俺はメロを連れて高瀬家に来ていた。
栞奈に頼みごとをするために。
「いいよ。明日は暇だから」
「ありがとう!
家の中の物は好きに使っていいから!
……あ、そうだ。
お礼に栞奈の好きなケーキ買っておくから」
「本当!?
ハル君大好き!」
よし。
これで明日は大丈夫だ。