青空バスケ―番外編―

「ほら、早くプリント進めなさいよ」

「あ、忘れてた」

「忘れたって……」


栗山は呆れたように俺を見る。

頬はまだほんのり赤い。

そんな栗山の様子を不思議に思いながらも俺はプリントに目を落とす。


……うっ……わ、分からない……。

何じゃこりゃ……。

さっぱり分からぬ……。


「それは、この公式を使って……」


そんな俺を見かねた栗山が解き方と教えてくれた。


「……そうそう、それでこれをこっちに代入して……」


栗山の言う通りに計算を進めていく。

おー……すげぇ!

さっきまで悩んだのがバカみたいにスラスラと解けていく!!


「出た!これで合ってる?」

「んー……合ってるんじゃない?」

「よしっ!」


思わずガッツポーズをする俺。

そんな俺を見て栗山は小さく笑った。

< 123 / 154 >

この作品をシェア

pagetop