青空バスケ―番外編―
「あの人達……?」
「先輩達。
すっげぇいい人達なんだよ!
部長の高瀬先輩はいつも俺の相手してくれるし!
副部長の鈴山先輩はたまに怖い時もあるけど、俺達後輩のことちゃんと見てくれてるし!
それに……」
「それに?」
「マネージャーの岬先輩!
優しくて可愛くて、それでいて癒されるんだ!」
「……ふぅん」
「……栗山?」
なぜか栗山は面白くなさそうな顔をして頬杖をついていた。
「どうした?」
「……アンタ、そのマネージャーの先輩のこと好きなの?」
「え?あ、うん。
好きだけど」
「っ………!」
「だって、あんな姉ちゃん欲しいじゃん。
ウチの姉ちゃんと取り替えてほしいぐらい!」
「お……お姉ちゃん?
あ……そう。
……ホッ」
うん……?
栗山の様子が少し変だ。
でも、きっと深く突っ込んで聞くと怒られそうだからやめとく。
「ってか、何でそんなこと聞くの?」
「え……?
……そ、それは……べ、別に何だっていいでしょ!」
栗山は顔を真っ赤にしながら俺から顔をそらした。
うーん……やっぱり今日の栗山はどこか変だ。
具体的には言えないけど、何かが変だ。