青空バスケ―番外編―
鳴瀬先輩、南雲先輩、相沢先輩。
その時に初めて名前を聞いた。
南雲先輩の誘い方は強引……ていうか怖かったけど、元々バスケ部に入る予定だった俺は先輩達に付いていって体育館へ。
……そこで俺はある男と出会った。
そいつは俺が体育館に入ったときには既にジャージに着替えていた。
俺が入ってきたことに気づくと、小さく口元を緩めた。
「アイツもお前と同じ新入生だから」
そう鳴瀬先輩に言われた。
へぇ……同級生か。
その時気づいた。
そいつの周りでぴょこぴょこしてる何か小さいものに。
あれは……
「栞奈、落ち着け」
「だって、高校生だよ!
しかも待ちに待った仮入部開始だよ!」
……女子?
あぁ……マネージャーとか?
それにしても……
「……小さいな」
それが俺の素直な感想だった。