青空バスケ―番外編―
「うん、ほら!
中一の時、みんなでアキ君のプレゼント買いに行ったじゃん」
「あー……あったな、そんなこと。
結局良いのが見つからなくて何も買わずに帰ってきたんだよな」
「そうそう。
あの時の大和、全然乗り気じゃなかったよね」
「盛り上がってたのは栞奈と姉御だけだろ。
俺と先輩達は二人の勢いに押されてついていっただけだし……」
「えー、そうだっけ?」
始まる中学トーク。
やっぱりこの場を離れようか……そう思ったその時だった。
「でもさ、何となくアキ君と蓮ちゃんって似てるよね」
岬のその言葉が聞こえ、俺は思わず歩き出そうとしていた足を止めた。
「そうか?」
「うん。
二人とも自分のこととかあんまり話さないし、何だかんだ言いながら優しいし、いっつもあたし達に付き合ってくれるし!」
岬が嬉しそうな声でそう言うのが聞こえた。
似てる……?
俺と中山が……?
いやいや……それはないって。
「ね?似てるでしょ?」
「似てねぇよ。
アキと蓮は全然違うし」
全然……違う?