戦慄フォルテシモ
♯音楽という名の♯
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放課後、高瀬と一緒にサンセットに行くとすでに鉄と亮が店に居た
2人は昨日と同じ席に座っていて、やっぱりギターとベースを持っている
『まじあり得ねーだろ。あんなくそみたいな学校今すぐ辞めてやる』
鉄は酒でも飲んだかのように、やさぐれていた
『まぁまぁ、落ち着いて。文化祭なら来年もあるんだし』
それを亮が隣で必死になだめている
『………何かあったんですか?』
それを見た高瀬は小声で店長に訪ねていた
俺も一応カウンター席に座ってみたけど、あいつらとは少し離れた場所
『あぁ、彩ちゃん。うーん。なんかね、文化祭で演奏出来なくなっちゃったらしいよ』
店長は苦笑いを浮かべて、鉄がふてくされている理由を言った
『えー。そうなんですか?それはなんで……?』
聞きずらそうに高瀬が鉄を見ると、隣に居た亮が経緯を説明した
『なんかね、音楽演奏する人達がいっぱい居るらしくて。時間がないって言うか、枠がいっぱいって言うか………ね?鉄』
亮が話を振ると、鉄は機嫌悪そうに貧乏ゆすりを始めた
『だから男子校は嫌なんだよ。音楽やればモテるとかカッコいいとか思ってやがる。文化祭だからって無駄に張り切りやがって』
-------------つまり、上級生達がステージを占領するからこいつらの時間がなくなったって訳か。