戦慄フォルテシモ
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次の日、俺はまた音楽室に居た
家を出る事はまだ具体的に決まってないけど、近々実行しようと思っている
どうなるかなんて俺にも分からない
でも不安なんてなくて、むしろ少しわくわくしている
未知の世界
先の見えない世界
自分で切り開く世界
-----------ガラッ。
暫くして音楽室のドアが開いた
『尚?話ってなに?』
俺は初めて高瀬を呼び出した
『話はない。ただ聞いて欲しいものがあって』
俺がそう言って座った場所はドラムの前ではなくピアノだった
『聞いてほしいもの?』
キョトンとしている高瀬はゆっくりと俺に近付いた
ピアノに触れるのは随分久しぶりだ
無理矢理習わされた思い出しかないけど、これのおかげでドラムをやるきっかけになった
----------♪♪…………-…
指を置くとピアノの綺麗な音色が音楽室に響いた
-------♪♪……♪♪
スーッと息を吸いピアノを弾き始めると、高瀬は黙って聞いてくれた