戦慄フォルテシモ
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それから数日が経ち、俺は高瀬と口論していた
『嫌だ』
『なんで?行こうよ』
『興味ない』
『そんなの関係ないし。ほら、行こうよ』
『しつけーよ』
学校が終わり放課後、この前行っていたバイト先に来いとしつこく言われている
『なんで俺が行かなきゃいけねーの?他に誘う奴居るだろ』
高瀬の手を振りほどき、歩く足を速めた
『尚に来て欲しいの。みんないい人達だし仲良くなれる……』
『だからさー…』
反論しようとした瞬間、視界に迎えの車が見えた
目立つから学校の前では待つなって言ってあるのに
高瀬は俺の家の事は知らない
中学の頃もなるべくバレないようにしてきたし、なんとなく高瀬には知られたくなかった
だって知った途端に顔色が変わった人間を何人も見たから
『……分かったよ。その代わりすぐに帰るからな』
俺は渋々高瀬のバイト先に行く事に
すぐに運転手に電話をかけ、今日は帰るように伝えた
横で高瀬が不思議がってたけど、深く追求される事はなかった