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このまま帰っても暇なので、
近くのショッピングセンターで買い物をすることにした。
バイトの給料も入ったし、新しい服欲しいなあ。
と思い、あれこれ試着していると
肩にアザができていることに気づいた。
あいつだ。
あの目付き悪い茶髪のカツアゲ野郎。
ちくしょー。
いらいらが込み上げてきた。
一瞬だったので、まじまじと顔をみることはできなかったけど
目の下に傷があった。
そして、茶髪で目付きが悪くて
黒い服を着ていた。
しっかし、こんなところにアザができるなんて。(笑)
なんだかんだで三時間半近くショッピングを楽しんだ私はお気に入りの洋服をなん着も買い、上機嫌だった。
ぶつかってきた男のことなど頭から消え去っていた。
ショッピングセンターをでると、辺りは薄暗くなっていて、
クリスマスのイルミネーションが輝いていた。
もうすぐ、クリスマスか…。
翔真、何してるかな…。
翔真は1年前から付き合っている二歳年上の彼氏だ。
高校の時の先輩で、知的で穏やかな雰囲気に一目惚れだった。
翔真が高校を卒業するときに、アドレスを聞いてからは、
二人の距離はどんどん縮まり、ついに昨年のクリスマスの日に翔真から告白された。
そのときは嬉しくて嬉しくて
もう何もいらないと思えた。
でも、
翔真は、私が思っていた人と違った。
気に入らないことがあると物にあたり、
暴力をふるい、
酒癖も女癖も悪く、
一緒にいても私の意見はひとつもきいてくれない。