赤い月 肆
うさちゃんを奪られたくない一心でノコノコ着いて行くと、黒曜は苦笑しながらも快く車に乗っけてくれた。
カフェでパフェ、やっちゃいましたYO!
以来、一緒に遊んでくれる。
この前なんか、薫まで一緒に焼き肉を奢ってもらった。
太っ腹だな、おい。
お金持ち?
鬼って、働けんの?
てか、免許とかどーやったの?
「今は、パソコンさえあれば金が手に入る世の中だからな。」
あ、株とかFXデスカネ?
「免許っつーか、身分証明は…
‥‥‥知りたいか?」
…ナニ? その黒い笑み。
犯罪か?
コエーよ、鬼の処世術。
知りたくないデス。
黒曜はなんつーか…
大人で面倒見のイイ、カッケーお兄さん。
悔しいが、キライじゃない。
いや、やっぱキライだ。
うさぎに優しく微笑みかけたり、うさぎの頭ヨシヨシしたり、うさぎのコトを誰よりも知っていたり…
うー…
キライ…に、なれない。
複雑なワケデスヨ。