赤い月 肆
渡されていた携帯番号に連絡して事情を打ち明けると、黒曜は快く…いや、これ以上ないほど上機嫌で、
「紅玉は俺に任せておけ。
なんなら永遠に任せておけ。」
なーんて言ってくれちゃって…
い───や───だ───!!
うさぎは俺ンだ─────!!
なんでこんなコトになった?
オニのせいだわ。
オニが悪いわ。
深雪が‥‥‥‥‥
いや、そーじゃない。
深雪は関係ない。
最後まで信じる。
俺だけは。
そーでしょ? うさちゃん。
うさちゃんうさちゃんうさちゃ
「んうさちゃんうさちゃんう」
「ぅおいっ!!」
「っハイ?!」
景時が手離しそうだった意識を取り戻すと、仁王のような薫の顔が目の前にあった。
近い。
そしてコワい。
思わず距離を取ろうとして、景時は後ろの柵に派手に頭をぶつけた。